臨床心理学研究者たちが探ったノーベル賞クラスの「天才」研究者の創造性の原点とは──
この本は,ノーベル賞を受賞した天才研究者をはじめとした,世界的な業績のある理系の研究者たちの協力を得て,彼らの中にある「創造性」を心理アセスメントで解き明かそうとしたものです。
天才たちの多くは,ちょっと社会の枠組みからはみ出した変わり者。発達障害と診断される可能性もあります。一方,その天才たちは,その社会性のなさから社会からつまはじきにされ,空気が読めないと周囲の理解を得られません。
現代社会においては,天才たちをつぶすのも,創造の翼を広げさせるのも大学教育にかかっています。天才たちの個性と周囲のあり方を考えた1冊です。)
ためしよみ→https://hanmoto9.tameshiyo.me/9784866161938
230頁,四六判並製
ISBN978-4-86616-193-8 C0011
定価2,000円(+税) (税込2,200円)
2024年5月刊行
目 次
プロローグ
第1章 発達障害と個性(は違う?)
第2章 (何かと楽しくない)発達障害の学校生活
第3章 創造性という言葉は難しい
第4章 天才と創造性と障害
第5章 理系研究者たちの個性的な創造性4タイプ
第6章 ロールシャッハ法からみるパーソナリティ・認知・思考
第7章 「実のなる木」描画検査に創造性は表出されるか?
第8章 文章完成法からみる心理・社会的安定性と創造性
第9章 ロールシャッハ法とバウムテストの事例から考える創造性
第10章 子ども時代から現在までの個性的人生
第11章 創造性の3本柱を育てる
第12章 知能検査にみる凸特性を育てる
第13章 対人関係という難問
コラム①今どきの大学生の幸福感
コラム②今どきの子どもたちの幸福感と不幸感
コラム③コレクション自慢の会にみる創造性
コラム④学生相談のすすめ
コラム⑤生きづらさを糧にして生きる道
エピローグ
編著者略歴
名古屋大学創造性研究会(代表:松本真理子)
本研究会は名古屋大学内外の臨床心理士(公認心理師)兼大学人からなる集団です。主に創造性育成と発達障害圏学生のウェルビーイング向上について考える研究会です。大学構内の片隅で,細々とながら尽きぬ議論をしています。東海大学機構(名古屋大学)が公的に関与しているものではないことをお断りしておきます。
代表=松本真理子:静岡県生まれ,名古屋大学名誉教授,博士(心理学),公認心理師・臨床心理士。主な著書に「子どもにとって大切なことは何か─フィンランドの学校環境と心の健康」(編著,明石書店,2013),「児童・青年期に活きるロールシャッハ法」(編著,金子書房,2013),「心の発達支援シリーズ全6巻」(監修,明石書店,2016),「日本とフィンランドにおける子どものウェルビーイングへの多面的アプローチ─子どもの幸福を考える」(編著,明石書店,2017),「公認心理師基礎用語集 改訂第3版」(編著,遠見書房,2022),「外国にルーツをもつ子どもたちの学校生活とウェルビーイング─児童生徒・教職員・家族を支える心理学」(編著,遠見書房,2023)ほか多数。
執筆者一覧(執筆順)
松本真理子(まつもと・まりこ:名古屋大学名誉教授) プロローグ,第1章,第2章,第3章,第4章,第10章,第11章,第12章,エピローグ
山内 星子(やまうち・ほしこ:中部大学人文学部心理学科 准教授) 第5章,第13章,コラム①
田附 紘平(たづけ・こうへい:名古屋大学大学院教育発達科学研究科 准教授) 第6章
松浦 渉(まつうら・わたる:愛知医科大学病院 こころのケアセンター) 第7章
野村あすか(のむら・あすか:名古屋大学心の発達支援研究実践センター 准教授) 第8章,コラム②
髙橋 昇(たかはし・のぼる:愛知淑徳大学心理学部心理学科 教授) 第9章
古橋 忠晃(ふるはし・ただあき:名古屋大学総合保健体育科学センター 准教授) コラム③
鈴木 健一(すずき・けんいち:名古屋大学学生相談センター 教授) コラム④
佐々木 閑(ささき・しずか:花園大学 特別教授) コラム⑤
詳しくは小社HPをご覧ください。
https://tomishobo.com/catalog/ca193.html
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